みなさん、こんにちは。
Lee Custom Amplifierさんから遂に12AX7を使った新しい真空管バッファ&ブースターが発売されました!
そんな新商品の12AX7BBのレビューと、12AU7BBとの違いについてご紹介していきたいと思います。
12AU7BBのレビュー記事はこちら → Lee Custom Amplifier 12AU7BBレビュー
12AU7BBのJC対策効果についてはこちら → LCAの真空管バッファーはJC対策にも効果あり?
Lee Custom Amplifier(LCA)とは
LCAとは、過去にVOXのチーフエンジニアをされていたLeeさんという方が立ち上げたメーカーで、真空管バッファーをミニサイズで実現したことによる話題性+圧倒的なクオリティの高さからギター界隈では一躍有名になりました。
また、このLeeさんはShinosという有名アンプメーカーとコラボして、Rocketというギターアンプも発売したりもしていますね。これも絶対良いので欲しいです…
個人的には今ダントツで一番熱いメーカー&エンジニアさんです!
12AX7BBレビュー
まず、購入を検討している方にお伝えしたいのが、12AU7BBと12AX7BBでは音の傾向がかなり違うということです。
メーカーさんはそれぞれ特徴について次のようなこと書かれていました(要約しています)
- 12AU7BB → ハイファイでヘッドルームが広くベースやアコースティックにも向いている
- 12AX7BB → ローファイでヘッドルームが小さくエレキギター向き
ツマミを最小でバッファーになり、少し回すとそこからブースター(音量0からスタート)になるのは同じですが、12AX7BBのブーストモードは12AU7BBに比べて歪みやすくしてあるそうです。
私の感想としても、12AU7BBだとややハイ上がりになるのに対して、12AX7BBは音に張りがありながらもハイがやや丸くなり、ギターの美味しいところで上手いことまとめてくれる印象でした。また、12AU7BBの良さである弾き心地の部分に関しては12AX7BBでも感じますね。
また、それぞれの違いとして、12AU7BBでは音像の広がりが左右から前後に変わるのに対して、12AX7BBでは音が前に出てくる感じはありますが、音像の左右の広がりは維持されるイメージです。
確かに、メーカーさんの言う通りギターには12AX7BBの方がマッチしていると思います。
そのため、12AU7BBの弾き心地の良さは気に入っているけど、重心が上がる、ハイ上がりになるのが気になるという方は12AX7BBもチェックしてみると良いと思います。
ちなみに、12AUハイ上がりの件は、もしかしたらこれでなんとかなるかも… →アンシミュとLCA12AU7BBの相性問題が解決したかも?
サウンドサンプル
比較音源(バッファ)
環境はFender CS ’52テレキャスター → Divided by 13 SJT10/20 →BOSS Tube Amp Expandar → DAW
※ノイズが入ってしまってるところがありますが、バッファではなく環境由来のノイズです。
こちらが基準になる音です。Divided by 13のSJT10/20というアンプをBOSSのリアクティブロードに繋いでライン録音しています。
やはり音の重心が上がりますね。また、音像が左右から前後へという特徴も感じます。
ハイが少し丸くなり、音が前に出てくる感じがありますね。帯域的にもよりギター向きな印象です。
しかし、ゲインが僅かに下がっているのが気になりますね。
誰もが考えるであろう、良い物と良い物を繋げばもっと良くなるんじゃないか!というやつです。
…ちょっとやり過ぎになるかな~という印象です笑、個人的には用途に合わせてどちらか1つを繋ぐのが良いかなと思います。
比較音源(ブースト&プッシュ)
12AX7BBを12AU7BBでブーストした場合です。
これも結構好きです。これだけ歪みながらもギターのボリュームでほぼクリーンまで落とせるのは驚愕です笑
次に、アンプをクランチにして、12AU7BBと12AX7BBそれぞれでプッシュした場合です。
おまけで、12AU7BB×2台でブーストした場合です。
あまり表立っては言われてないのですが、メーカーさん的にもオススメの組み合わせらしく、これがまたかなり良いです笑
こちらの場合でもギターのボリュームで自由自在ですね!
AUとAXではインピーダンスも違う
実は12AU7BBの出力インピーダンスが100Ωというかなりのローインピーダンスだったのに対して、12AX7BBでは1kΩとBOSSのコンパクトエフェクターと同じ値になっています。これは、音作りのための変更なのでしょうか?
12AU7BBがハイ上がりになるのは、この出力インピーダンスの低さが影響しているのかなと何となく思っているのですが、電気の知識が全く無いので分かりません…(トンチンカンだったらごめんなさい笑)
Kemperとの相性について
また、インピーダンスが要因なのかは分かりませんが、12AU7BBに比べて12AX7BBはKemperのインプットとの相性が良い印象です。
Kemperのインプットに12AU7BBを繋ぐと立体感が損なわれて音がのっぺりとしてしまうのですが、12AX7BBであれば問題なく使えそうです。
そのため、Kemper用のバッファとして検討している人は12AX7BBの方がオススメかもしれません。
アンシミュのリターン挿しに良いかも!
色々試してみて、個人的に良いかもと思ったのがStrymon Iridiumなどとアンプのリターンの間に繋ぐ使い方です。
ソリッドアンプのリターンや、ISP ステルス等のソリッドパワーアンプなどに接続する場合、アンシミュを繋いでも音に締まりが無かったり、パワーアンプ側のチューブアンプっぽさが出ない場合が多いです。
ここに、12AX7BBを繋ぐことでコンプ感が加わり、音に輪郭が出る(≒レンジが絞られる)効果を感じました!
終わりに
これも良いものだ…
12AU7BBのイメージが頭に強く残っていたため、最初に弾いた際にはあれ?となりましたが、色々試していくうちにこれも非常に良い商品だと思うようになりました。
どちらを買うか迷うという人もいるかと思いますが、そのような場合は欲しいレンジ感、音像、接続先などが決め手になると思います!
12AU7BBがとても良い商品だったことで、次の商品へのハードルはかなり上がっていたと思うのですが、12AX7BBはきちんとそのハードルを超えてきた感じですね。もう完全にLCAファンになってる自分がいます笑
これからもLee Custom Amplifierさんの動向から目が話せません!
また、もし何か試してみて欲しいこととかがあればコメントまでどうぞ!できそうならやってみます!
それでは今回も読んでいただき、ありがとうございました。
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