今回はギターやベースなどで使うシールドケーブルについて書いていきたいと思います。シールドで音なんか変わるかい!という方も多いと思います、果たしてその真実やいかに…!
今回の比較に使うシールドがこちらです。
- CANARE GS-6 5.0m(2,000円)
- Custom audio japan 5.0m(4,000円?)※プラグが新しくなる前のやつ
- オヤイデ g-spot cable 5.0m(4,600円)
Providence LE501 3.0m(2,300円)死んでました- Ashton 安ケーブル 6.0m(忘れました)
- VOVOX(ヴォヴォックス)sonorus protect A 6.0m(22,000円)
今回は、各シールドを録音とアナライザで比較していきたいと思います。環境はこちら。
- ギター:Fender CS ’52 Telecaster
- アンプシミュレータ:Kemper Profiler
- IR:Celestion Alnico Gold 2x12
CANARE GS-6 5.0m(2,000円)
言わずと知れたド定番ケーブル、これでええねん!って人も多いですよね。取り回しもそこそこ良く、耐久性も問題ない良い品だと思います。では、聴いていきましょう。
これを基準にして、他のシールドも見ていきたいと思います。
Custom audio japan 5.0m(4,000円)
続いては、これも使ってる人が多いCAJのシールドです。現在販売されている物はオリジナルのプラグに変わっていますが、今回はまだスイッチクラフトが使われていた頃の物です。柔軟性が高く、CANAREと比べても取り回しは良いですね。耐久性に関しても、身の回りでトラブルを聞いたことはないので問題ないんじゃないでしょうか。
CANAREと比べてハイは出ていますが、ローは削れているためやや腰高な音ですね。 アンプを鳴らした時にはローは細く、ハイは出るが耳障りな成分が多いという印象だったのですが、ラインでもやっぱりその傾向はあるような…
ちなみに、アナライザで見るとこう。聴いた時のイメージ通りですね。
オヤイデ G-spot cable 5.0m(4,600円)
オーディオ関係では定番になったオヤイデ電機です。機材に気にし始めた人なんかがよく使ってるイメージですね。こちらも柔軟性が高く取り回しは良いですが、他に比べてやや癖がつきやすい感じです。見た目はかっこいい!
ハイ、ローともにCANAREよりも出ていますね、オヤイデらしい派手目な音という感じでしょうか。ローに締まりがないのと、ややぼやけた感じの印象を受けます。今のケーブルから無難にランクアップさせたいという人にはあまりオススメできないかもしれません。
Ashton 安ケーブル 6.0m(値段は忘れました…)
昔にAmazonで買った謎のシールドです。あまり、馴染みの無い方も多いと思いますが、1997年にシドニーで立ち上げられた会社だそうです。価格は思い出せなかったのですが、たしかCANAREよりも安い価格帯だったと思います。
正直ネタ枠のつもりだったのですが、思いのほか普通でした笑。CANAREよりややハイが出てますかね、そのせいかCANAREより少しくっきりした印象です。あと、今回比較した中で正直これが一番ノイズ少なかったです…
VOVOX sonorus protect A 6.0m(22,000円)
現在、私がメインで使っているケーブルです、今回の大本命!スイス製!ハイエンドケーブルにしては珍しく取り回しが良く、十分実用の範囲内です。
皆さんの考えていることは分かります、シールドに2万なんてアホかと、お前もオカルトオーディオマンかよと、気持ちは分かります。ですが、何事も経験ですよ、だまされたと思って聴いてみてください笑
いかがでしょうか…?
他のシールドにないプレゼンスが出ているのが分かるのではないでしょうか。しっかりハイが出ているのに耳に痛くはなく、かつ、太さとローはありながらもタイトという矛盾しそうなことをやってのけていることが他のケーブルと違うところであり、2万円の価値なのだと思います。
少し話が反れるのですが、機材を評価するときに音の速さがみたいなことを言う人がいるのですが、それは、恐らく楽器を弾く腕と実際に出てくる音・反応にズレがなくリンクしている感覚のことを表現しているのかなと最近は考えるようになりました。ほんまかいなと思われるでしょうが、このケーブルに慣れるとそれに近い感覚を覚えます笑
あとは、他のケーブルだと有耶無耶になるような、非常に弱く弾いた際のニュアンスが細部まで出音されているような感覚もありました。
まとめ
いかがでしたでしょう、思ってたより違いは分かりやすかったのでは?正直、同じ金額出すならエフェクター買うよという方がほとんどだとは思いますが笑
波形で見るとほとんど一緒じゃんという感じですが、自分でアンプを鳴らして弾くと意外と分かるものですよ!
もちろん、楽器・音楽の話ですので高音質=正義ではありません。しかし、 シールドを通る際の減衰で一度失われた音は、いくら後ろにエフェクターを繋ごうが取り戻すことはできません。
シールドによる音質の変化を抑えることで、自分の意志でコントロールすることのできる範囲が広がるのも良いシールドケーブルのメリットだと思います。
そういう意味で、ギターやエフェクターなどの環境がある程度のレベルまで整った方で、さらに良い音を求める場合や、余計な音の変化を小さくしたいという場合などには、一度検討する価値があると思います。
そして、今回の実験で思ったことは
CANAREのコスパはすごい!!!
正直、4,5千円くらいのちょっといいケーブルを買うくらいなら、むしろCANAREでいいんじゃないでしょうか笑
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!
余談:前に持っていたシールドのレビュー
Free The Tone CU-6550LNG 5.0m (8,900円)・・・ 今回比較したオヤイデ等と比べるとワンランク上の音だと思います。取り回しもとても良いですし、とりあえずシールドのレベルアップをという場合にはいいと思います。ハイエンド系に比べるとやや味付けのあるシールドです。
Fender Custom Shop Cable 3.0m (1,800円)・・・これを繋ぐだけで一気に古臭い音になります、最初弾いたときはびっくりしました笑
Analysis Plus Pro yellow oval 5.0m (20,000円) ・・・音はVOVOXに近いですが、よりオーディオ的な高音質を目指した感じです。ギターだとハイの耳障りな部分が気になるかもしれません。あと、注意なのですが普通の金属プラグの商品の場合、全てがそうかは分かりませんが、写真のように断線しやすく作られている物もあるので、中古で買う場合などは手直し前提で買うようにしてください笑
余談の余談:はんだについて
以前、写真のAnalysisのシールドを修理する際に、伝導率が良いんだしなんか良さそう!という安直な考えで銀入りのはんだを使ってみました。うまく言葉にできなのですが、音が濁りいまいちな結果になってしまいました…
私がはんだによる音の違いを感じたのは、その一度きりだったのですが皆さんは違いがわかりますでしょうか?もしかしたら、銀入りはんだは避けたほうがいいかもしれません。
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