【レビュー】OvaltoneのNue device -Rosso-について解説

皆さん、こんにちは。

今回はOvaltoneのNue deviceについて書いていきます。

※今回の内容は鵺デバイスの”Rosso”について書いています。他は試したことがないので

鵺デバイスとは?

Ovaltoneといえば良い歪みを色々出しているメーカーさんですね。Q.O.OというODはハイゲイン系の中ではかなりおすすめです。また、OD-FIVEというエフェクターに馬鹿みたいなプレミアが付いていることでも有名ですね。

そんなエフェクターメーカーが出す鵺デバイスとはいったい何なのか、普通のコンデンサーと何が違うのか。

以下公式HPからの引用です。

ヴィンテージコンデンサはその構造にもよりますが、経年変化によってラベルが示す値とは大きく異なる値になっている事がほとんどで、それどころか色々な要素が入り混じり、回路要素としてコンデンサの役割だけにとどまらない状態になってしまっているものも存在します。

~省略~

膨大なストックの中からスペックや時代考証にとらわれず、プロが純粋に耳で選び出した無銘のヴィンテージコンデンサを私自身幸運にも体験する機会があり、その音色や反応に衝撃を受けました。トーンを全開にした時の音色も、絞っていった時の変化の仕方も、絞ってもピッキングがニュアンスを失わない様等、今までのトーンコンデンサに対するイメージが全く変わってしまいました。

謎を解明するべく様々な計測をしてみると、もはやコンデンサと呼んで良いものかと思うくらい他の回路的要素が経年変化により発生していました。

-鵺- NUE DEVICEはその計測結果をもとに、現代のパーツを複数組み合わせ、複雑に絡み合ったヴィンテージコンデンサの劣化特性を、サーキットとして再現し、メタルシェル内にパッキングした、トーンコンデンサと同じように使用可能なギターインナーサーキットデバイスです。ギターに搭載するパッシブエフェクターと言い換えても良いかもしれません。
名前の「鵺」は、複数からなるというところと、単にコンデンサではないという謎めいたところから空想上の妖怪をあらわす言葉「鵺」を採用しました。

http://ovaltone.net/products/parts/nue-device/

要は良い感じに経年変化したビンテージコンデンサを再現した物のようですね。

鵺デバイスの効果

個人的に効果として大きいと感じたのは①トーンを絞った際のハイの削れ方、②トーンフル時のハイの出方の2点でした。

まず①について、普通のコンデンサと比較して音の芯が残る効き方をします。トーンを絞った際に音の芯やアタックが損なわれることに不満を感じる方にはオススメできます!

ここで普通のコンデンサ(たぶん47nFくらい)と鵺デバイスRossoクローンを載せたギターのトーン10↔トーン0の音をアナライザで見ていきましょう。

普通のコンデンサーを載せたCSテレのトーン10↔トーン0
鵺デバイスRossoクローンを載せたLsLテレのトーン10↔トーン0

全体的に削れ方が和らいでいることと、特に1kHz辺りがしっかり残るようになっているのが分かりますね。

次に②についてですが、普通のコンデンサーと比較してトーンフル時でも若干ハイが出るようになり、音の輪郭がハッキリします。

みなさん普通はコンデンサーを変えてもトーンフル時の音は変わらないと思いますよね?私もそう思います。しかし、鵺デバイスでは変わります、なぜなら、そういう回路だから!

どういう仕組みになってるの?

実は私、鵺デバイスを分解して中身を調べました笑

色々怖いので詳しいことは書けませんが、シェルの中にはパーツ4つからなる回路が収められています。

②についてですが、実はトーンコンデンサが付いているだけでもギターの音はめっちゃハイ落ちしています。そして、鵺デバイスの回路がそのハイ落ちを僅かに抑える (トーンカットの音に近づく) 働きをしているのだと思います。(間違ってたらごめんなさい)

まとめ

ハマる人にはかなり便利なアイテムですので、試してみる価値はあると思います!ちょっと高いですけど…

個人的に鵺デバイスを試してみる価値があると考えるのは、トーンをよく使うがハイの削れ方に不満がある人、ハイの出が悪くて悩んでいる方(先にPUの高さ調整をやった上でね)、音の輪郭をハッキリさせたい(モダンよりの出音にしたい)方です。

注意点としましては、あくまで音が変わるだけで、=音が良くなるということではないということ。ハイが残る効き方をする分、トーンを絞り切ったモコモコの音は出せなくなることなどでしょうか。

また、これはこれで良いものなのですが、ビンテージ志向の良いギターとかだと余計なお世話になる場合も結構あると思います。

私も鵺デバイスを自分で量産して全部のギターに乗せていた時期があったのですが、鵺デバイスをつけることで音の輪郭がハッキリする部分が、FenderCSテレの雰囲気を損なっていることに気がついたので元のコンデンサーに戻しました…

何事も適材適所が大切ですね。

ちなみに鵺デバイスの中身が気になる人も多いと思うのですが、かなりガッチリとモールドされているため中身を見ようとすると凄く大変なのでオススメはしません笑

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それではまた!

コメント

タイトルとURLをコピーしました